CMOS集積化のためのAlN薄膜の表面マイクロマシニングによる2GHzレゾネータ
出典: finemems
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CMOS集積化のために、AlN薄膜の表面マイクロマシニングを用いて作製したエアギャップ型FBARについての文献を紹介する。AlNはスパッタを用いて低温で成膜し、エアギャップの作製にはCMOSと適合性のあるGeの犠牲層を用いている。作製したレゾネータはQファクターが780、有効電気機械結合係数(ke2eff)が5.36%、共振周波数が2GHzであった。
構造
レゾネータの構造をFig.1に示す。レゾネータはエアギャップ型であり、圧電層にはAlNを用いている。 AlNは、他に圧電体として用いられるZnOのように、キャリアの再結合中心となる金属を持たず、CMOSと適合性のある材料であると言える。また、絶縁破壊電圧が高い、誘電損失が小さいといった特長がある。
作製方法
レゾネータの作製方法をFig.2に示す。
(a)Si基盤をRCA洗浄する。
(b)Ge(1.2μm)をスパッタで成膜し、ドライエッチャーでパターニングする。
(c)SiO2(300nm)をプラズマCVDで成膜する。
(d)Pt/Tiをスパッタで成膜し、下部電極とAlN成膜のシード層を作製する。PtはXe、NH3、COガスを用いたRIEで選択的にエッチングする。Tiは希釈したHFでエッチングする。
(e)AlNをマグネトロン反応性スパッタを用いて成膜し、フォトリソ後、希釈したTMAHでエッチングする。
(f)上部電極のPt/Tiを(d)と同様にして作製する。
(g)プローブテストのためのAuパッドをリフトオフプロセスで作製する。
(h)SiO2をエッチングし、Geの犠牲層をエッチングするためのエッチングホールを作製する。
(i)H2 O 2を用いてGeの犠牲層をエッチングする。
特性・性能・評価
作製したレゾネータのSEM写真をFig.3に示す。
エアギャップがある場合と、ない場合のS12の測定結果をFig.4に示す。 エアギャップがある場合は、2GHzのところに共振のピークがあることがわかる。 このとき、AlNの面積は200μm2で、厚さは1μm、電極面積は150μm2、厚さは110nm (Pt:100nm, Ti:10nm)である。
電極面積を150μm2、100μm2、50μm2にそれぞれ変えたときのS11とS12をFig.5に示す。
電極の面積が小さくなると、S12が小さくなっているのがわかる。これは、キャパシタ電極のインピーダンスが電極面積に反比例しているからであると考えられる。
また、測定したSパラメータkら、Qファクターは780、有効電気機械結合係数(ke2eff)は5.36%となった。
文献情報,参考文献
M. Hara et al. ,"Surface micromachined AlN thin film 2GHz resonator for CMOS integration",Sensors and Actuators A 117 (2005) 211–216
