キャビティ構造を利用したミリ波MEMSスイッチ

出典: finemems

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目次

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 シリコン基板にキャビティを形成し、犠牲層埋め込み後において他のRF MEMS素子とのプロセス整合性を考慮した、マイクロ波・ミリ波用MEMSスイッチである。

構造

 本MEMSスイッチのSEM写真を図1に示す。本MEMSスイッチは、コプレナ線路(CPW)によるブリッジ構造を成している。このブリッジはキャビティ上に空隙を介して形成され、また「SiNx/Au/SiNx」のサンドイッチ構造を採用し応力による反りを抑制している。ブリッジ部寸法は540μm×170μmで、キャビティの深さは2μmである。キャビティ底に設置された電極に電圧を印加することで、ブリッジに設置されたコンタクト部(ディンプル)とキャビティ底に設置された下部信号線(孤立導体)が接触し、高周波信号は遮断(オープン)から導通(スルー)へと切り替わる。プルイン電圧は40Vである。

 作製プロセス模式図を図2に示す。キャビティ形成には、TMAHによるシリコン異方性エッチングを用いている。キャビティに埋め込む犠牲層はフォトレジストで、塗布成膜後にCMPで平坦化している。SiNxおよびAuはスパッタ成膜である。ブリッジをフラットに保つため、SiNxは170Mpaの引張応力になるように成膜条件を制御している。犠牲層除去後は、凍結乾燥法によりスティッキングを回避している。本MEMSスイッチは異なる深さのキャビティを持つRF MEMS受動素子とのプロセス整合を考慮しており、犠牲層埋め込み後において他素子と同一プロセスで作製することを想定している。


特性・性能・評価

 高周波特性の評価結果を図4に示す。

・挿入損失    =0.5dB @30GHz、1.0dB @90GHz

・アイソレーション= 30dB @30GHz、 20dB @90GHz


文献情報,参考文献

・曽田真之介, "RF MEMS技術の最前線", Ⅳデバイス技術 第2章, シーエムシー出版

・S. Soda et al., “High Power Handling Capability of Movable-Waveguide Direct Contact MEMS Switches, Proc. IEEE Transducers’05, pp. 1990-1993, Seoul, Korea (2005)

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運営
(財)マイクロマシンセンター