自己検出型カンチレバーセンサーによる液中での生化学検出

出典: BeansCM

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* プロセス・インテグレーション プロセス 除去・成形 ウエットエッチング
* プロセス・インテグレーション プロセス 除去・成形 ドライエッチング
* プロセス・インテグレーション プロセス 付着・表面修飾 分子・粒子成膜
* プロセス・インテグレーション プロセス 付着・表面修飾 塗布
* プロセス・インテグレーション プロセス 改質 洗浄
* プロセス・インテグレーション プロセス リソグラフィ フォトリソ
プロセス・インテグレーション 精度・形状+寸法 加工精度 10μm〜100μm
プロセス・インテグレーション 精度・形状+寸法 加工面積 10μm〜100μm
プロセス・インテグレーション 材料 有機 レジスト
プロセス・インテグレーション 材料 無機 シリコン
プロセス・インテグレーション 材料 無機 ガラス
プロセス・インテグレーション 材料 バイオ
プロセス・インテグレーション 分類 トップダウン
プロセス・インテグレーション 分類 ボトムアップ
プロセス・インテグレーション 応用 センサ


項目の説明 【必須】

自己検出型カンチレバーセンサーによる液中での生化学検出についての論文の紹介 ピエゾ抵抗効果を利用した自己検出型カンチレバーをセンサーに応用し,その液中での生化学検出について調査している。

Siのピエゾ抵抗効果による自己検出型カンチレバーを応用して,生体分子や化学物質の吸着を検出することを試みている.

カンチレバーの構造概要は図1のとおり.カンチレバーは半導体プロセスを基本に作製している.SOIウエハに130nmの熱酸化膜を形成し,酸化膜マスクによるKOHアルカリエッチングを行う.エッチング後の側壁に新たな熱酸化膜80nmを形成して,表面を被覆したSiピエゾ抵抗を形成する.コンタクトホールを形成した後に,Ti/Au(800/3000Å)層をスパッタ成膜する.絶縁層が密閉されたピエゾ抵抗を統合化するとともに,SiO2カンチレバーの本体部分をRIEで形成する.その後,Cr/Au薄膜(30/60nm)をカンチレバーの検出部にスパッタ成膜する.SU-8をスピン塗布後にUVフォトリソグラフィを行い,カンチレバー領域のSU-8を除去した後に,ポストベーク(120℃,10分)でSU-8を硬化させる.これにより液中での金属配線部分の絶縁性を確保できる.XeF2の等方性ドライエッチングでSOIのSi領域をエッチングして,カンチレバー部分を基板から分離させる(図2).図3が作製されたカンチレバー.カンチレバーの上側検出面はAu薄膜であり,下側検出はシロキサンである.また,参照カンチレバーとして両面がシロキサンのものも用意している.

図1
図2
図3


水溶性のTMAHの検出を行うため,カンチレバーのシロキサン表面の処理を行う.1mLのカルボキシエチルシラントリオール・ナトリウム塩(CES)溶液を30mLの脱イオン水に添加し,塩酸でpHを4~5に調整する.カンチレバーをピラニア溶液(H2SO4:H2O2=7:3)に浸漬させ,シラノール基(SiOH)を表面に露出させる.SiO2カンチレバーを窒素雰囲気中でCES溶液に浸漬(70℃,36時間)させ,カルボキシル基が形成されたシロキサン結合の自己組織化が行われる.このカルボキシル基はATRによって確認されている.

表面処理後のカンチレバーを9mLの脱イオン水に浸漬させ,1mLの2.5%TMAH水溶液を添加した.カンチレバー下面のカルボキシル基がTMAH分子を捕捉して,カンチレバーがたわむことでTMAHが検出される(図4).センシングカンチレバーが下側に曲がったことで,センサは約6.5μVのネガティブレスポンス電圧を検出している.この電圧は2分以内に飽和している.低ノイズで検出が実証されている.

図4


この他にもカンチレバー表面にAPTES修飾した後に,ビオチンを固定化させてストレプトアビジンを検出も実証している.

文献情報,参考文献

(1) Ying Chen, Pengcheng Xu, Min Liu, Xinxin Li, Bio/chemical detection in liquid with self-sensing Pr-Oxi-Lever (piezo-resistive SiO2 cantilever) sensors, Microelectronic Engineering 87 (2010) 2468–2474.


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