相互に接続された酸化亜鉛ナノワイヤ配列の密度制御合成

出典: BeansCM

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プロセス・インテグレーション プロセス 付着・表面修飾 電気成膜
プロセス・インテグレーション プロセス 付着・表面修飾 分子・粒子成膜
プロセス・インテグレーション 精度・形状+寸法 加工面積 100μm〜1mm
プロセス・インテグレーション 精度・形状+寸法 加工面積 1mm〜1cm
プロセス・インテグレーション 精度・形状+寸法 1次元(円、矩形のドット、島、ピラー) 10nm〜100nm
プロセス・インテグレーション 精度・形状+寸法 1次元(円、矩形のドット、島、ピラー) 100nm〜1μm
プロセス・インテグレーション 材料 無機 その他
プロセス・インテグレーション 材料 ナノマテリアル
プロセス・インテグレーション 分類 ボトムアップ
プロセス・インテグレーション 応用 センサ
プロセス・インテグレーション 応用 エネルギー関連(水素吸蔵、低炭素化)


項目の説明 【必須】

相互に接続された酸化亜鉛ナノワイヤ配列の密度制御合成についての論文の紹介

酸化亜鉛(ZnO)ナノワイヤはVLS成長によって作製可能であるが,電界放出ディスプレイなどの応用には密度制御が必要である.従来の密度制御法では,触媒溶液を用いた濃度調節では触媒が一様にならない,乾燥中に凝集する可能性があるなどの課題がある.一方で,リソグラフィによるパターニングを利用したものでは,正確な制御が可能であるが,高コストで大面積の合成には不向きという課題がある.この論文では,触媒膜厚によってZnOナノワイヤの密度制御成長を試みており,そのメカニズムについて調査している.

MOCVDを用いてサファイア基板上(2×1cm)にバッファ層AlN(膜厚500nm)を堆積させ,その後にAl0.5Ga0.5N膜(膜厚~250nm)をエピタキシャル成長させる.次いで,触媒となるAu薄膜を一定間隔で膜厚を変えて成膜する.膜厚は1~8nmであり,各段差は1nmとしている.

Au蒸着した基板を石英管内(圧力30mbar)に設置し,ZnO + グラファイト粉末(重量比1:1)の蒸着源に対して対向配置させる.Ar ガス(49sccm)とO2ガス(1sccm)を流入し,基板を850℃まで加熱する.水平チューブファーネスで蒸着材料を50℃/minで950℃まで加熱して30min保持する.その後,Arガスを流入させながら室温まで自然冷却させている.

ZnOナノワイヤ成長後の基板は図1のとおり((a):Au膜厚1nm,…(h):8nm).膜厚の違いによって縞模様が観察される.ZnOが青色で,Auが赤色に寄与している.Au膜厚が薄いところではZnOが支配的であり,Au膜厚が厚いところではAuが支配的となっている.ZnOナノワイヤはAu膜厚1nmで最高密度を示し,膜厚8nmで最低密度となっている.ナノワイヤ密度が下がると,基板上の大きな粒子が顕在化する.これはEDS分析によりAu粒子であることを確認できる.

図1

1μm×1μmのSEM像からナノワイヤの密度を計算している.膜厚増加にともなって2μm-2から15μm-2まで線形的に減少している(図2(a)).各サンプル100本以上のナノワイヤから,直径の平均を算出すると30~40nmの中で変化(偏差:~16%)しているAu膜厚1nmと8nmのTEM観察結果を比較すると,明確な直径の違いを確認できる(図2(b):1nm,図2(c):8nm).

図2

Au微粒子の形成と合成の初期段階を調査すると,3種類の起点からの成長がある.膜厚1~2nmではAuが直径10~20nmで微粒子化するが,蒸着材料の供給で粒子が粗大化する.このとき独立かつ高密度なナノワイヤが成長する(図3(a),(b)).膜厚3~6nmでは大小のAu島が混在し,蒸着材料が供給されると多くの島は融合する.独立したAu島のみからナノワイヤが成長するので比較的低密度となる(図3(c),(d)).膜厚7nm以上では,100nmの大きな島状Au粒子と,わずかな極小Au粒子が混在している.蒸着材料が供給されてもAu粒子に変化はなく,極小Au粒子のみから成長するので最低密度となる.大きな島状微粒子からはZnO薄膜が形成し,その接続層は電極として応用できる.

図3


文献情報,参考文献

(1) Xudong Wang, et al, Density-Controlled Growth of Aligned ZnO Nanowires Sharing a Common Contact: A Simple, Low-Cost, and Mask-Free Technique for Large-Scale Applications, J. Phys. Chem. B 2006, 110, 7720-7724


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