合成石英基板裏面から照射されるフェムト秒レーザーパルスによる3次元レーザードリル

出典: BeansCM

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機能・製作用要素 機能要素 光要素


目次

項目の説明

従来、レーザードリルによって透明材質に孔を形成するとき、孔はレーザー光軸と平行な方向に限定されていた。そこで3次元形状を有するマイクロホールを形成する手法として、フェムト秒レーザーアシストエッチング等が検討されている。フェムト秒レーザーアシストエッチングはフェムト秒レーザーを集光照射させることで集光部に構造改質部を形成し、その後フッ酸等によって改質部を選択的にエッチングすることで3次元的な孔を基板内部に形成する技術である。そのため、二つのプロセスを実施する必要があった。 参考文献はフェムト秒レーザー集光照射のみの単一プロセスで3次元的な孔を形成する技術が紹介されている。本手法は基板裏面にフェムト秒レーザーを集光照射しアブレーションによって孔を形成するものである。切削された孔の内部に蒸留水を導入することでアブレーションした材料の再付着、切削の抑制効果を減らし、孔のアスペクトを増加させることができる。


実験条件

実験には繰返周波数1kHz、波長800nm、パルス時間幅120fsのチタン・サファイアレーザーを用いている。レーザーは開口数0.55の対物レンズによって集光され、基板裏面側を照射する。基板裏面には水が接しており、孔が形成された箇所には孔内部に水が侵入していくようになっている。基板の1点に照射されるレーザーパルスは48発であり、48発照射後に1μm集光部をずらしていくことで高アスペクトな孔を形成させる。

図1 レーザードリルによって形成された3次元微細孔.参考文献より出展.

実験結果

石英ガラス内部に直線的な孔では直径4ミクロン、深さ200ミクロン以上の孔が形成された。孔内部に水を侵入させない場合には、孔内部のつまりやデポジションが発生するが、孔内部に水を浸入させることでそれらを抑制する効果が見られる。更には、3次元的な孔形成も試みられており、矩形波形状の孔形成に成功している。

文献情報,参考文献

Y. Li, K. Itoh, W. Watanabe, K. Yamada, D. Kuroda, J. Nishii, and Y. Jiang, "Three-dimensional hole drilling of silica glass from the rear surface with femtosecond laser pulses", OPTICS LETTERS, Vol. 26, No. 23, p. 1912(2001)

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